1

    俺の大好きな子が俺の大親友と付き合ったwww
    http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1290235082/








    1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 15:38:02.35 ID:Ewq/TScg0
    ずっと好きだったのにwww

    もう10年前の話だし時効でいいだろ。
    書き溜めてないし、ゆっくり思い出しながら書く。
    土曜の午後だってのにクソヒマなかわいそうな奴らだけ付き合ってくれ。





    2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 15:39:10.79 ID:Uzp13+VEO
    どうせパスタとか出てくるんだろ?

    >>2
    パスタは出てこない
    ごめん





    3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 15:39:51.55 ID:W0IKICMm0
    じゃあ俺が関西のボディビルダーチャンピオン経験者のおっさんとセックスした話はまた今度ね





    4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 15:41:11.09 ID:8uFo5JQ20
    >>3
    こっちのほうが気になる





    5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 15:41:54.99 ID:B9CmcQWoO
    >>1とかいいから>>3お願い





    7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 15:42:17.28 ID:Ewq/TScg0
    登場人物だけ先に書いておく。
    奥田→俺の好きな子。
    翔→親友
    ゆうすけ→俺
    石川→奥田の親友

    4人とも同じ小学校。
    どこにでもある、平凡な話だ。





    13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 15:47:46.31 ID:Ewq/TScg0
    俺らは都会とも田舎とも言えない微妙な所で育った。
    厳密に言えば奥田以外。
    奥田は、阪神大震災で家がぶっ壊れて俺らの小学校に転校してきた。
    小学5年生の頃の話。

    俺と翔と石川は小学校ではうるさいグループだったので、転校生が来たからからかいに行こうぜww
    的な感じで奥田をおちょくりに言った。
    「家壊れた?」とか「誰か死んだ?」とか。
    今思えばひどい話。小学生とはいえ残酷すぎる。





    18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 15:50:54.17 ID:Ewq/TScg0
    石川は、女子のリーダー的存在。
    翔は、運動神経抜群でイケメン。でも成績は悪い。
    俺は、顔はブサメン。運動オンチ。でも成績は学校トップ。
    そんな3人がなぜかバランス取れていた。少なくても同じ学年で俺らに逆らえる奴なんていなかった。

    でも奥田は違った。





    20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 15:54:52.18 ID:Ewq/TScg0
    からかいに行ったら、こちらをもの凄い形相で睨んで
    「あんたらと関わりたくないからどっか行けや」と言われた。

    初めて食らう攻撃に俺らはたじろぎ、その日はそそくさと退散した。

    だが「どっか行けや」と言われると近寄りたくなるのが小学生のサガ。
    そんなやり取りを1カ月くらい続けているうちに、俺らは一緒に遊ぶようになっていた。

    書きながら思うけど、小学生って不思議だよな。






    23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:00:05.51 ID:Ewq/TScg0
    奥田が俺らのグループに混じってからは、さらに楽しい小学生生活を送った。
    俺と奥田は家が近かったこともあり、しょっちゅう一緒に帰っていた。
    ただ、お互いに好きな人を明言していたし、二人の間に恋愛感情は微塵もなかった。

    小学校を卒業し、翔と奥田と石川含めクラスメートは地元の公立中学に、俺は家から1時間かかる中高一貫の男子校に進学した。
    ものすごく寂しかった。





    25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:01:16.86 ID:uTTm7y4E0
    だいしんゆーの彼女のツレwwwwwwwおいしいパスタつくったおまえwwwwwww





    26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:03:27.95 ID:O0+Q/sgSO
    おいしいパンツ食った俺wwwwwwwwww





    27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:05:22.25 ID:Ewq/TScg0
    中学校になって、俺はサッカー部→卓球部というオタクコースを辿りながらも週末はよく小学校時代の友達と遊んでいた。
    当時の言葉で言うところの、ジモティー(笑)ってやつだ。

    だが、そんな関係も長くは続かない。

    それぞれにそれぞれの生活環境が確立されていき、俺らは知らず知らずのうちに疎遠になっていった。
    そんな中3の正月、家に一通の年賀状が届いたんだ。

    当時日能研くらいからしか年賀状の届いていなかった俺はテンションMAXで、差出人の名前を見た。
    「奥田」だった。





    28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:13:01.50 ID:Ewq/TScg0
    内容はいたって普通。だけどそれでも嬉しかった。

    舞い上がり、すぐに返事を書いた。とりとめのない内容。
    最後に買ってもらったばっかりの携帯の番号を添えて。

    1月2日の休配日を挟み、手紙を出して2日後の1月3日。
    知らない電話番号から電話がかかってきた。奥田だった。
    「あ~もしもし俺君?これ私の番号だから登録しといて!またワンプチするからね♪」
    ワンプチって何?と思いながらも俺は電話を切った。

    何が起こったかはわからないが、奥田から電話がかかってきたというあまりの嬉しさに階段から飛び降りて頭から流血し6針縫ったのはいい思い出。





    29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:21:56.08 ID:Ewq/TScg0
    オカンの運転で病院へ行き、家に帰り携帯を見ると奥田から3件ほど着信が。

    何だろう?と思い電話をかけなおしてみるとすごい剣幕で
    「なんでワンプチ返してくれへんの?私の事嫌いなん?」と言われた。
    そこで瞬間的に『ワンプチ』=『ワン切り』だと気づき、ああごめん頭切ってたからと説明した。

    事情を理解した奥田は心配しながらも、次からは絶対ワンプチを返すという約束をし電話を切った。
    すぐさま、ピリッと携帯が鳴ったので速攻でワンプチを返した。

    ゆとり世代の若者に説明すると、当時は各台にメールアドレスなんてものは割り当てられてなくて、
    キャリアをまたいだメール(docomo→JphoneやTUKA→docomo)が出来なかったんだ。

    そんな時代に生まれたのが『ワン切り』。お互いの携帯をワンコールずつ鳴らすことで、お互いの存在を相手に意識付ける。
    今にして思えば、内容のないメールよりも遥かに価値があったワンコールだったなぁ。





    30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:30:57.55 ID:Ewq/TScg0
    そこから、俺と奥田のワンプチコミュニケーションは始まった。

    1週間に1回くらいワンプチではなく家電に電話して喋る機会が出来てきた。

    そこで、いろんな話をした。学校の話、友達の話、両親の話、受験の話、恋の話。

    「受験勉強全然わからへん」と言っていたので、俺は勇気を振り絞って「家庭教師しよか?」と切り出してみた。
    小学校の頃は学年トップで頭いいキャラだったので、奥田は嬉しそうに「お願いします」と言った。

    俺はというと、テンションにかまけて家庭教師を引き受けたはいいものの、正直焦っていた。
    勉強ができたのは昔の話。高校受験のない学校でのんびり育ったせいで、勉強なんて小学校からちっとも進化してなんていなかったんだ。

    俺は家庭教師の約束を1週間後に伸ばし、奥田の志望校の赤本を購入し必死に勉強した。
    担任は俺が本気で別の高校に進学したいと勘違いしたらしく、応援してくれた。






    31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:32:10.46 ID:Ewq/TScg0
    いつまで待ってもパスタは出ないけど、続けて書いてもいいよね?





    32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:33:40.22 ID:sBY55Yn9P
    続けて





    33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:35:34.16 ID:VtpuxfMF0
    黙ってつづけろるよし





    35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:36:41.49 ID:Ewq/TScg0
    初めて奥田の家に行った時、それはそれは緊張した。
    なんか女の子ってこんないい匂いするの?って感じで。
    部屋は綺麗だし、かわいいし。よくよく見ると、奥田はものっすごい美人になっていた。
    加藤あいと柴咲コウを足して3で割った感じ。冗談じゃなく。

    俺は気が気でない状態で勉強を教えた。
    奥田は、多分実力で志望校に合格した。人の幸せなのに素直に嬉しかった。

    石川は学区で下から2番目にアホな高校に行き、翔は県下で1、2を争うサッカーの強豪校に進学した。





    37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:37:41.85 ID:q9WQqWSqO
    俺の大好きな子はオッサンと付き合っててひびった





    39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:39:56.58 ID:El9MXlWjO
    登場人物が全員男に思えた俺はそっとこのスレを閉じた





    40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:44:58.59 ID:Ewq/TScg0
    俺がそんなこんなしている間に、サッカーの強豪に行った翔は打ちひしがれていた。

    本来、めちゃくちゃプライドが高い人間。「俺天才www」とか「俺モテすぎwww」とか平気で言っちゃう奴だった。
    でも半分くらい事実。俺からみれば確かにサッカーは確かに天才的に上手かったし、モテてもいた。
    DQNぽかったな、今思えば。

    話は脱線したが、そんな打ちひしがれた翔からある日電話がかかってきた。
    「なあ俺君?明日から本気でサッカー上手くなりたいから付き合ってくれへん?」
    俺は中学校の最初にサッカー辞めて以来ボール蹴ってないし、そんなん無理やでと言うも、翔の押しの強さに渋々付き合うことになった。

    30分後、俺らは地元の公園に集合した。

    一応ボール持って行ったのに、翔は「今から走るから」と言い走り出した。
    いきなりハイペースで5キロ以上走らされた。戻ってきて吐いた。





    42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 16:52:43.10 ID:Ewq/TScg0
    「お前は本当にださいな。俺なんて今日これの倍以上走ってきたのにww」

    「お前と一緒にすんな、で、何でいきなり走らなあかんの?」
    と聞くと、どうやらその日が入部初日だったらしく、自信満々で乗り込んだ翔は先輩や同級生にその鼻をぽっきり折られたらしい。
    テクニックも体力も。

    で、とにかく悔しい、あいつらに勝つためにはもっと頑張るしかないと。
    でも俺君じゃテクニックの練習にはならんから、体力付ける練習を一緒にしようと思って、と。

    ようは寂しかったわけだ。

    そのトレーニングはこれから毎晩続くから、と鬼のようなことを言い残され、その日は別れた。

    次の日からどんどん距離が増えていった。






    44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 17:01:59.95 ID:Ewq/TScg0
    だが、毎日走ってばかりいるのも正直飽きる。

    ようやくついていけるいようになったある日、走り終わって公園でだべっていると翔が切り出した。
    「毎晩男二人で走るってのもなんかつまへんなぁ。俺君誰か女友達おらんの?男子校なんやし」
    女友達なんて正直いなかったけど、精一杯の強がりで「奥田とかなら最近たまに連絡してるで」と言い放った。

    本当は嘘。毎日ワンプチとか、ようやく出来るようになってきた半角カタカナのメールをしていた。


    次の日から、俺らの会に奥田と石川が混ざるようになった。





    45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 17:07:11.20 ID:Ewq/TScg0
    毎日走り終わると、俺が奥田に連絡し、それから4人で深夜までだべるという日々が続いた。
    本当に楽しかった。

    たまに、家から食材と新聞紙を持ってきてたき火風バーベキューとかを楽しんだりした。
    その頃になると、走る終わる頃になると特に連絡もせずに4人が集まるような状態になっていた。
    完全にリア充。ごめんなお前ら。まあ俺は大絶賛童貞だったけど。

    そしてGWのある日、事件は起こった。





    46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 17:10:50.95 ID:Ewq/TScg0
    俺は、オカンとばあちゃんと妹とで旅行に行っていた。

    その日は珍しく、昼間に翔から電話がかかってきたんだ。
    「俺今日旅行来てるから走りに行けへんで?」
    というと翔は深刻な声色で
    「いや、そうじゃなくて…」と言う。
    しばらく黙っていると
    「俺、奥田と付き合うことになった。今日から。」

    世界中の時が止まった気がした。






    47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 17:13:52.15 ID:ecr2rJGH0
          _            ┌                    n /7           _
           | |            ヘ 「ト                  L|ム//)   .__ ┌┘└┐
           | |__        く  ゝ)      _        へ人 ヘ∠    | _ . | ニニ! !ニニ
           | __|         て彡      |  ハ        `┤フ⌒ヘ⊃   |. |_|. |└‐┐┌┘
       ._ . | |                | ヘ     .| ノ |-イ_  - 不ーーイ      | _ . |i二二 二i
       .| |  | |             |\ ⌒\  .Y / √ /イ  \二彡       |. |_|. |┌、 .| 「
     ._| |_| |___         ヘ  i⌒ <~ Y//  / ヘ /   ノ       |   . | ヽゝ」 |
     |________|         ーへ //⌒>イ.( ヘ  入   /        ̄ ̄   ヽ |
                           \《   / / |ヘ ノ </ーイ                ̄
                             ヽヘノ へ ヘ√  | |
          _                  .| |ーー| |へ ム┘
       __| |__              //ーー// √
       |__ __|             √(⌒)□へ      ww
       ┌─┘└─┐             i (^"^)\  ゝ    <イヘ|
       └─┐┌─┘             |/ ヽイ⌒ -イヘ    ヽヲiヘ
       . , ─┘└- 、                / /ヽヒ/ /  ヽ / フ⌒( ヘ
       イ と‐┐┌- .,/               / ん )ヘ (   <⌒ へ  トノ
       ゝ,  ̄ ノ                 /   )/  \ヽ人 ⌒) )イムi )
          ̄               ん   /     √  イイヘムイ
                          | ) (  n /彳ヲ/ミヲ   | ヘ
        ._                 イ(⌒) ヒ >    /  (\ (彡ヘ           _
      ._| |__  ,.-‐.、           .|  イ Eイ  イ |   ヘ  ) mm7.            | |
      |_  .// イ .|            ) (  <  イ ヽヘ  ヘ ゝ               | └─┐
       /    / |  |            へイ   |ア~ヘ   く ヘ人              | ┌─┘
       /   /  |  |           入ノ    \_/ヘ   ヽ|_\へ               | |
       |__.....|   |  レイ         //      | ノ)    へ ヘii|          , ─┘└- 、
        .| |   |   /               ∠_/      んゝ\       イ と‐┐┌- .,/
        .| |   ゝ-イ                            ̄        ゝ,  ̄ ノ





    48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 17:16:54.63 ID:Ewq/TScg0
    「え、、そ、そうなんや。おめでとう。ここっここ告ったん?」
    精一杯平静を装ったテンパリで聞いた。
    「いやーそれが、実はさ、俺の携帯で勝手に友達が奥田に『付き合ってください』ってメール送りやがってさ。そしたらOKってメール帰ってきてん。俺どうしよ。」

    この時に初めて、翔が憎いと思った。と同時に俺は奥田の事が好きなんだと確信した。それもものすごく。

    20秒程黙って、こう答えた。
    「奥田かわいいし、付き合ったらええやん!」

    「そっか!あかんかったらあかんでええしな!ありがとう俺君!!」

    死ね、その時の俺マジで死ね。





    50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 17:18:20.25 ID:HfhnhmAx0
    俺も現実でスレタイになったことある
    しかも2回





    54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:02:28.15 ID:Ewq/TScg0
    それから、奥田と翔は付き合いだした。
    奥田は思いのほか真剣に、翔は思った通り適当に。

    二人がそんな関係になってからも、俺らの日課は途切れることなく毎日走り続けた。喋り続けた。笑い続けた。

    ある日、翔から電話がかかってきた。
    「今からガストに来て」
    ガストに行くと、奥田がいた。

    俺はまあいつもの事か、と思いながらも席に着き歓談した。

    ものの10分もしないうちに、翔は
    「じゃあ、俺帰るわ」といい席を立った。山盛りポテトの代金も払わずに。

    残されたのは俺と奥田。
    突然奥田が切り出した。
    「翔って、私の事どう思ってるんかなぁ。」
    どうして?と聞くとまあ愚痴が出る出る。
    私が会いたいと言っても会ってくれないし、メールの返信もまちまちだし、本当に私の事好きなのかなぁ。と。

    大体部活以外は俺と遊んでるし、告ったの翔じゃないし、別に好きじゃないし。
    って本当の事言いたかったけど言えない俺。返した答えは
    「あいつ最近レギュラー取れそうとかで忙しいらしいし、奥田の事好きやって言ってたで。もうちょい長い目で見てみれば?」

    死ね。嘘乙。俺死ね。

    奥田は笑って「ありがとう!」と言っていた。
    その笑顔だけで俺は充分満たされると思っていた。





    55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:04:37.27 ID:VtpuxfMF0
    紫煙





    56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:07:57.39 ID:TXt8/dIl0
    支援者





    57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:09:06.47 ID:Ewq/TScg0
    奥田の笑顔が見たくて、幸せになって欲しくて、俺は翔に奥田にもっと優しくしてやれと説教した。
    翔から返ってきた言葉は「別に好きじゃないし。」
    怒りがふつふつと沸いた。さらに被せるように

    「あいつ処女やったって言ってたで。この前家行った時言ってた。ちょっと血出てたわ。まあ、もういいけどwww」

    怒りは沸点に達そうとしていた。別に女じゃないけど、すごく大事なものを失った気がした。忘れようとした気持が蘇った。
    でも殴れなかった。感情を押し殺しながら
    「ああwwwそうなんやwwww」って言うことしかできなかった。

    本当にタダのヘタれだと思う。





    58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:17:27.99 ID:Ewq/TScg0
    でもそんな関係も長くは続かない。

    次の日くらいに奥田から電話がかかってきた
    「私、翔と別れようと思うの。俺君はどう思う?」

    いつもなら庇うんだけど、その日は違った。
    「まあ、奥田の出した結論だしそれがいいんじゃない?」
    俺は、親友を売った。
    その日の夜、翔から電話がかかってきて「俺別れたわ」と言われた。

    知ってたけど、知らないフリをして「マジで?!なんで?!!」と聞いた。
    「なんか知らんけど、向こうから別れようって言われてん。俺別に興味ないから『うん別にいいよ』って言ったわ」

    翔には申し訳ないが、ざまあ見やがれと思った。


    そして奥田を同情するあまり、彼女を幸せにするのは俺しかいないと思ってしまったんだ。

    それが、最後の間違いだった。





    59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:23:37.61 ID:Ewq/TScg0
    翔と奥田が別れたあとも、俺の翔に対する態度は変わらなかった。
    毎日走り、喋っていた。そこに奥田の姿がないだけで。

    ただ、俺の気持ちはいつしか屈折していた。
    もう誰かに奥田を取られるのは嫌だ。あんな思いをするのはもうごめんだ。次に奥田と付き合うのは俺なんだ。と。

    ただ、奥田の気持ちは違った。彼女は失恋の後遺症からか「もうしばらく彼氏なんていらんわ」とぼやいていた。
    結果として、そのメッセージを俺が受け止めることはできなかったが。





    61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:29:52.92 ID:Ewq/TScg0
    翔と奥田が別れてから2週間後くらい。
    俺と奥田は変わらず連絡を取り合っていた。奥田は当分彼氏がいらないと言っていたのでそうじゃなかったと思うが、俺は完全に奥田が好きだった。付き合いたかった。
    一応空気を読んで、しばらくは告ったりしないでおこうと思った。
    俺は、奥田の笑顔や笑い声を感じられるだけで良かった。

    ふと気付けば、自分の誕生日の前日だった。
    そこで、まさかの厨二病ウイルスが発症する。






    63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:37:21.82 ID:Ewq/TScg0
    その日なぜか、今思い返しても本当になぜか「16歳の誕生日を彼女持ちで迎えれば最高じゃね?」「誕生日が記念日とか最高じゃね?」とかふと思ってしまった。

    勢いにまかせて、親指は先走った
    『好きです。付き合ってください。』
    翔の友達が、いたずらで奥田に送ったのと同じ文章だ。
    時刻は23時40分くらいだった。

    いつもは5分くらいで返ってくるメールがその日は返ってこない。

    24時。16歳の誕生日を迎える。メールはまだ来ない。

    24時5分。携帯が鳴る。送信者は奥田。心臓が止まるかと思った。

    16歳最初の受信メール。そこにはこう書いてあった。


    『誕生日おめでとう。いろいろ考えたけど、今はどうしても誰かと付き合う気にはなれません。ごめんなさい。これからも仲の良い友達でいようね☆』






    思い出すと辛いね。





    64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:38:19.10 ID:bRB7Dz4OO
    支援





    65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:40:11.54 ID:ZA1w8XY9O
    胃が痛い





    66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:45:34.45 ID:Ewq/TScg0
    俺はフラれた。今思えば当然。
    でも当時はわからなかった。なぜ翔は良くて自分じゃいけないのか。

    いつだって、奥田の幸せを願って、応援してきてたのは自分じゃないのか。

    どんな時だって、俺なら幸せにできるのに。俺しか幸せにできないのに。

    俺は、君の笑顔を見ていたいだけ。それが俺の幸せ。


    フラれったって事は俺から離れるって事?
    嫌だいやだ嫌だ嫌だいやだ俺から離れないで、傍にいて。

    いや、君が幸せなら傍にいなくたっていいから、嫌いにならないで。。お願い。。。。





    69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:56:00.03 ID:sMH2TENZO
    良いぞ続けなさい。





    70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:57:12.41 ID:Ewq/TScg0
    とにかく嫌われたくなかった。奥田の笑顔の傍にいたかった
    別に付き合わなくてもいいから。

    俺は、今まで一日に一回していたメールを一日二回に増やした。
    二日に一回だった電話も毎日した。嫌われたくなかったから。必死にすがりつこうとした。



    今でも覚えている。
    電車を待っているホームで携帯が鳴った。奥田からだ。


    俺が送った『おはよう』メールのRe:でこんな文面が入っていた。

    『告白断ったのにこんなに毎日メールされて、はっきり言って迷惑です。もう二度とメールも電話もしないでください』


    放心状態過ぎて、そのまま電車に飛び込む気力もおきなかった。
    ただ、奥田に嫌われてしまったという事実だけが、心臓の音に反映されていた。





    71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 18:59:02.66 ID:B6n0MOQUO
    人の幸せを妬んではいけない
    分かったか坊主





    72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:01:04.81 ID:r++R797K0
    俺も下宿先のお嬢さんを好きになったんだけど友達に先越されたwwww


    ちょっと自殺してくる





    73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:04:23.65 ID:1uAPPqX4O
    彼女いるけど胃が痛む





    74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:05:02.88 ID:Ewq/TScg0
    それから数日は、何をする気力も起きなくてただボーっとしていた。
    普段通りの電車に乗り、普段通りの授業を受け、普段通りに寝る。

    それまであった自分にとっての幸せがあること以外は。

    落ち込んでいる俺を見て、中学校の頃俺を苛めていた友達がカラオケに誘ってくれた。

    そこで歌ってくれたミスチルのoverを聞いて、初めて号泣した。
    人間ってこんなに涙が出るんだってくらい泣いた。マジきもい。俺。でも泣いた。





    79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:18:26.43 ID:Ewq/TScg0
    なんか色々考えて、まわりまわって、結局俺がいないことが彼女の幸せなら、一生彼女の前に現れまいと思ったんだ。
    辛いけど。


    それから、そこそこ充実した高校生活を送り、彼女もそれなりに作り、別れ、大学に入り、卒業し就職もした。
    今は結婚を考えている彼女もいる。

    奥田にフラれて、色んな事学び、そのおかげで今があると思っているし、今も彼女が幸せであればと願っていた。


    そしてこの前、石川が子供を産んだ。





    81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:20:06.89 ID:qNZ2C/oU0
    だめだつらい
    でも続きが早く読みたい





    86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:25:37.03 ID:Ewq/TScg0
    出張のついでに、俺は石川の病院を訪ねた。
    石川の子供は、石川に似てなく可愛い女の子だった。

    俺はひとしきり母親をけなし、子供をかわいがいり病室を出た。







    そこに、奥田がいた。ランドセルを背負った子供を連れて。





    88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:30:53.26 ID:ZA1w8XY9O
    ランドセル…





    90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:31:50.78 ID:qNZ2C/oU0
    ああ・・・




    あああああああああああああああああああ





    92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:39:44.07 ID:Ewq/TScg0
    10年会ってなかったけど、それが奥田だとすぐに分かった。
    多分向こうも分かっていた。
    だけどお互い無視した。

    後から聞いた話、奥田は二十歳そこそこでできちゃった結婚し、離婚したらしい。

    そんな彼女だけど、あの頃のように笑っていて欲しいと心から思う。真剣に。


    俺には俺が大切にしていべきものがある。
    奥田には奥田が大切にしなきゃいけないものがある。
    俺と奥田はこれからも、人生が交わることなく、生きていくだろう。

    でもそれでいい。


    奥田を幸せにするという、俺の思いは叶わなかったけれども、そのおかげで俺は今幸せに暮らしている。過不足なく。

    俺が言いたいのは、何か死ぬほど辛いことがあっても、それ以上に得るものがあるということだ。
    それを糧にして進むことができる奴がいる。できない奴もいる。
    でも全て無駄じゃない。

    久しぶりに俺の大親友と付き合った大好き「だった」子と会ってそう思った。


    最後に、今まで支援してくれた人たち、ありがとう。
    今からビール買いに行ってくるけど、その間にもしも質問があれば受け付けるよ。ないと思うけど。

    以上。





    93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:42:09.88 ID:qNZ2C/oU0

    今いくつなの?

    >>93
    ありがとう!今26歳だす。





    94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:46:45.69 ID:iT+4rqT70
    今、その子と会話したことある?

    >>94
    十年喋ってない。





    96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:51:49.75 ID:iT+4rqT70
    >>1
    結婚してないなら、その子と付き合えば?

    >>96
    今は付き合いたいと思わないし、今の彼女の空間に俺が入ることが彼女の幸せに繋がると思えないので遠慮しておく。どうせ無理だし。





    98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:56:41.78 ID:ZA1w8XY9O
    おつでした
    気持ちを諦めきれたのはいつですか?

    >>98
    気持ちを諦められたのは…
    正直6年くらい経ってから(次に好きと思えた人ができた)です。






    109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 20:16:12.92 ID:iT+4rqT70
    >>1の今のスペック教えて。

    >>109
    会社員
    非童貞
    身長178
    体重65
    ブサメン
    年収600マソくらい こんなんでおk?





    116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 20:27:24.80 ID:fVTFbMjM0
    翔は今どうなの?

    >>116
    ミュージシャン目指してるよ。26だけど。そういうお気楽な奴なんだよww





    126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 20:37:25.63 ID:iT+4rqT70
    もう石川で良いじゃん。

    >>126
    新婚ホヤホヤ。子供出産直後やぞ。





    99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/20(土) 19:58:27.06 ID:RbeGEsv8O
    色々考えさせられた




    引用:ニュース速報(VIP)板「俺の大好きな子が俺の大親友と付き合ったwww」
    http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1290235082/






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    この記事へのコメント
    1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010年11月21日 00:55 ID:- ▼このコメントに返信
    >>1がいい奴すぎる


    2 名無しさん 投稿日:2010年11月21日 10:05 ID:- ▼このコメントに返信
    まあなんというか、>>1乙


    3 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010年11月21日 10:43 ID:- ▼このコメントに返信
    これだから三次元は・・・


    4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010年11月21日 14:02 ID:- ▼このコメントに返信
    最後の子ども産んだ云々は話が出来すぎてるけど

    当時は「死ぬほど不幸せ」と思っても、
    中高生位の頃って
    こういうこと結構あると思う。

    最大の敗因は、>>1がブサメンだったこと。

    まあそれでも今幸せみたいだから良かったね。


    5 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010年11月21日 14:39 ID:- ▼このコメントに返信
    自己満足。

    乙。


    6 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011年01月04日 01:32 ID:- ▼このコメントに返信
    ここまで、真剣にスレを見たのも久しぶりだ。
    >>1 今の彼女大切に。


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